Aerial Photo & Movie

RC空物で空撮なんかをやってみてます

DJI NAZA Ver.3.12について

いつものように思いこみ、勘違いを多分に含む内容になっています。

その点充分ご承知置きの上でご覧いただければ幸いです。

具体的な設定方法は、4あたりから、、、

 

 

 

1.Ver. 3.10以前のNAZAファーム

まずはじめに、NAZA用GPSが日本で発売されたころからのファームウエアの変遷について。

  

Ver.2.01

GPSを使用した初代ファーム。これと言って特に問題なく使っていたファームでした。

初めてのマルチコプターでしたし、まあ、こんなもんだろうな。って感じで。

 

Ver.2.02

去年の8~9月ごろに出たファーム。

ポイントは、受信機がPPM-SUM対応の奴だと、SBUSみたいに、線一本で繋げられるkとと、ジンバルサーボ出力周波数が400Hz対応になったこと。。。

 

なんだけど、私にとっては全く使えないジンバルサーボ出力でして、、、とにかくサーボを選ぶジンバル出力でした。ファームアップした瞬間から、なんかジンバル壊れた?と勘違いした方、私を含め多かったんじゃないかなあ・・・

 

この間、RcGroupsとかでは、トリムがズレる。とか、GPSだとトリムが合わないとか、真っすぐ前に進まないとか、そんな感じの不具合?が多数報告されました。原因の1/3は、我々が使っている送受信機のせい。1/3くらいは、DJIのせい?、であとの1/3は、GPSコンパスモジュールの角度がうまく調整されていないので流されるのと、それをプロポのトリムで調整しようとしてさらにドツボにハマった我々ユーザーのせい。と言えるでしょう。。。

 

2.満を持してVer.3.10登場!の筈だったが、、、

 そして5月6日。NAZA M2の登場と同時に、満を持してVer 3.10登場!!驚異のゲームチェンジャー!!、鬼のような安定性!!

の筈でした。。。

 

一応触れ込みは、

 1.姿勢制御のアルゴリズム(姿勢制御のやり方)が新しくなって、飛行性能が上がった!

 2.GPSコンパスの角度ずれをNAZA自体が感知して、自動で修正するようになった!

 3.離陸時の安定性が増して離陸が簡単になった!

 4.コンパスやIMUの値がおかしいと、スイッチ入れた時にLEDが点滅してお知らせしてくれるようになり、その場合は、モーターが起動しないから安全になった!!

 5.オプションのPMUを付けると、CAN-BUSがサポートされ、GoProZenmuseや、iOSDがNAZAでも使えるようになった!!

 

 6.8枚ペラ(オクトローター)に対応!!

 

ということでしたが、

実はあまり目立たないように、

 1.モーター停止方法をIntelligentモードにした場合、

  従来は「着陸後3秒間スロットルを10%以下に保つとモーター停止」だった条件を、「着陸後3秒間スロットルを40%以下に保つとモーター停止」に変更。

 

 2.以前のNAZAは電源が入った時のエルロン、エレベーター、ラダーの位置をスティックセンターだと認識していたのを止めた。

 

これらの変更が加えられていました。

 

その結果、がーっと上昇して、下降しようとした場合、頂点付近では、スロットル絞っても高度があんまり変わらないから、スロットルを3秒以上40%以下ルールに従って、NAZAが着陸したのと勘違いして、全モーター突然停止。墜落した人が出てきたり、いままでスティックキャリブレーションだけでOKだったのに、スティックキャリブレーションしてもニュートラルが出なくなっちゃった人(私もその一人)合わせ技でスロットルのスティックニュートラルが出ていなくてスティック40%以下に下げていないのに、モーター突然停止しちゃった人でDJIサポートには苦情殺到。

 

慌ててDJIは5月7日、Rcgropusに、FAQ(よくある質問)として、スティックキャリブレーションのことを書いたりしてましたが、そういうことを、単なる一掲示板への投稿で済ますか?という感じは否めず。これらのことはそもそもマニュアル読めば書いてあったのか、書いてなかったのか、今となっては謎になってしまいました。

 多分スティックキャリブレーションのことは書いてなかったような気がします。私の記憶ですけど。。。 

 

それでも混乱は収まらず、5月15日同じくRcgropusに、なんかニュートラルが出なくてモーター回せない人多いので、Ver.3.10のファームウエアの配布を中止します。おかしい人は、Ver.2.02のファームに戻すために、前のアシスタントソフトウエアをダウンロードして使ってね。すぐ対策ファーム出すから!とのメッセージを出して、Ver.3.10を新たにダウンロード出来なくなる措置が取られました。

 

その後、Rcgroupsの掲示板では、Intelligent Modeのスティック40%墜落の件はどうなったんだコノヤロー的なすさんだ雰囲気に、、、

 

3.Ver.3.12登場!

 で5月17日、Ver3.12登場。

 1.進化した受信機保護機能?が追加?(原文Receiver Advanced Protection Function)

 

 2.Intelligentモードでのモーター停止判断を最適化(なんのことはない、40%を元の10%に戻しただけ。)

 

 3.スティックセンターの位置のズレ問題を修正。電源入れた時にスティックセンターが出ていない時は赤LED3回点滅でお知らせします。

 

とのこと。現在は、このVer.3.12が最新です。

 

4.Ver.3.12の設定について

 基本Ver.3.12は安定してよく飛ぶ、、、ような気がします。

コンパス角度を自動修正する機能のお陰で、しばらく我慢していれば、段々とぴたっとホバリングするようにNAZAが勝手にしてくれますし、降下の時もあまりハンチングしなくなりました。

 

そのかわり、センサー(ジャイロと加速度、あとコンパスも)にシビアになったので、ちゃんとキャリブレーションしなければならなくなったのと、スティックキャリブレーションをちゃんとしなければならなくなったのがキモです。

 

4-1.IMUキャリブレーション

 

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1はジャイロ(角速度センサー)の値。静止状態なら本来x,y,zとmodがともに0になるのが正しい。NAZA的にはmodが0~1.5までは許す。1.5~3.0はBASIC Calibrationが必要。3.0よりおおきい値ならAdvanced Calibrationが必要。

 

2はアクセロメーター(加速度センサー)の値。機体が水平なら、x,yは0になり、zは-1.00になるのが正しい値。modの値は1.00が正解。NAZA的にはmodの値が0.98から1.02までは許す。0.97~0.98又は1.02~1.03の範囲ならBasic Calibration必要。そこも外れてるようならAdvanced Calibrationが必要。

 

カメラ屋さんで売ってる水準器(1000円くらいからあります。)を機体につけて、x,y,zがどういう値になってるかも重要です。機体につけた水準器が水平を示しているのに、x=0,y=0,z=-1.00の値とはかけ離れている。ただしmodの値はほぼ1みたいな場合は、NAZAが傾いて取り付けられています。一度NAZAを剥がして再固定した方がいいでしょう。

 

3コンパス(磁気センサー)の値。(周りに電化製品とか磁気を発するものがなく、なおかつカメラ、ジンバル、等々機体の電源を全て入れた状態でmodが750~2250の間にあればOK)この写真は、デスクトップPCのすぐ近くに置いて、NAZAの電源だけ入れた状態で測ってmodの値が2304.3と2250オーバーしてますが、全部の電源を入れて、なにもない室内でノートPCで見たら私の場合、1400程度でした。

 

あと、キャリブレーション後とかに、一度正常な値を示すようになったら、一度NAZAの電源を切って、10分後くらいにもう一度見てみましょう。(値が大きく変わっていたら再度キャリブレーション

 

4-2.Command Stick Calibration

 ここが今回のキモ(多分)。

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トリムとサブトリムがゼロ、D/Rとかエクスポネンシャル、TRAVEL ADJUST(JRの場合),エンドポイント(Futabaの場合)も弄ってなくて、さらにスロットルカーブも一直線。

 

なのに、スティック中立でA,E,T,Rの各チャンネルの値が0付近に来ない場合の対策です。

 

1.本来はプロポのスティックのニュートラルが狂っているので、プロポのスティックキャリブレーションをして直す。(JRの場合、TX SETTING->STICK CALIBRATION)。

 プロポでキャリブレーションした後、NAZAでコマンドスティックキャリブレーションしたらまあまあ0に近くなる筈です。

 でも、受信機に個体差なんぞあろうものなら、そしてNAZAを使った機体を二つ以上一つのプロポに登録してようものなら、この方法は使えないなあ。あと、一つのプロポでNAZAに限らずいろんな機体を登録している場合、他の機体も全部ニュートラルが替わってしまうのでご注意を。。。

 

2.2番目の方法は、NAZAのスティックキャリブレーションした後に、センターがずれていたら、ずれているのと反対側のTRAVEL ADJUSTをちょっと上げてやる。もしくはサブトリムで調整する。

 その後に、再度NAZAでコマンドスティックキャリブレーションを実行して、0に近づいたら終わり。

 調整したら、最後にコマンドスティックキャリブレーションをやるのがキモかと。

 

いずれにせよ、あまり必死にやっても、その日の温度なんかでちょっとずつずれますから、そんなにシビアにやる必要はないというか、無駄な気もしますが、スティック中立で位置を示す印が緑色じゃなくて黒になる位ならやらないとダメかもです。。。

 

4-3.Receiver Advanced Receiver Protection

えー、3.12になってから、唐突に追加されたこの機能ですが、フェイルセーフ時に、あらかじめ決めたステックポジションを設定出来るプロポなら(プロポの電源を切った時にフライトモードをFailsafeに設定出来るプロポなら)、迷わずOFFをオススメします。世界中には、フェイルセーフに入ると、問答無用で最後のスティック位置をキープする送受信機があるらしく(JRでいうところのホールドモード)そういうプロポでFailsafeになった時にGo Homeする為の機能みたいです。

 

調子よくスティックを固定してぐるぐる旋回してたら20秒後いきなりホバリングを初めて、なんだかGo Homeしだす可能性も無きにしもあらずで、私ならパニックになるかもしれません。。。

 

 

最後になりましたが、最初に書いたとおり、いろんな所を斜め読んで書いた適当な情報なので、あまり信用せず、間違ってたら御指摘いただければ幸いです。出来るだけ正しい情報を書いたつもりではあるのですが、、、、